LGBTQ洋書読書会とか

新設Cチーム企画主催者が、元々は「リバティおおさかを応援する!」というブログでやってましたが、引っ越ししまして、最近ではLGBTQの洋書読書会やその他の情報をごった煮状態で掲載していますv

トロント交通のプライド応援活動

きんじさんよりトロントのプライド月間における、トロント交通の取り組みなどについて教えて頂きましたので、そのままご本人の許可を得て掲載いたします。

日本の公共交通機関も見習ってほしいですね!

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トロント市交通局がここ数年プライド月間を全面的に応援する姿勢を可視化させています。プライド月間の6月になると、交通局の車両や施設など(バスやストリートカー、地下鉄の駅など)の多くにプライドカラーが全面的に施されます。プライドといえばどうしても市の中心地が盛り上がるんですが、トロント市交通局のサービスは市内の郊外地域も含めて全市域に広がっているので、市の中心地だけでなく郊外でも市交通局の車両や駅がプライドカラーで運行することで、市内全体にプライド月間の雰囲気が広がります。また、プライドパレードには市交通局や州の広域交通局も参加して、市バスなどがプライドカラー一色に飾られて交通局のスタッフが大勢パレードに参加します。

 

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また、市の交通局はプライドトロント実行委員会のオフィシャルスポンサーにもなって、「プライドのイベントへは市交通局の地下鉄・バス・ストリートカーを使っていきましょう」などの呼びかけも繰り返し行われます。

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トロントでプライドが市の野外イベントの最大規模を誇る大イベント(集客のべ120万人)になっていることもあると思いますが、公共機関である市交通局がマイノリティのイベントに全面的に応援することで、当事者が安心して市交通局のサービスを利用できるだけでなく、一般の市民が安心してプライドに賛同できる雰囲気づくりに大きな役割を果たしていると思います。

このように、公共交通機関は直接にはLGBTQ支援をするサービスを提供する立場になかったとしても、極めて公共性の高いサービスを一般市民全般に向けて行っている数少ない公共事業として、その波及力を使って支援を促すことができる力を持っています

 

交通局がプライドを通じてLGBTQの理解を応援したり支援したりする例は他にも多くありますが、よく覚えているのはアイルランドの首都・ダブリン市の市バスが作成してインターネット経由で発表したビデオです。アイルランドは従来敬虔なカトリック教徒が多数派を占める保守的な国で、LGBTQはおろか離婚や中絶についても否定的な意見が大勢を占めていましたが、世論が変わりカトリックの国としては珍しく同性婚が2015年に国民投票で合法化された国です。同性婚が合法となった数年後の2019年に、ダブリン市バスが作成したLGBTQ支援ビデオでは、高齢でこれまで自分のセクシュアリティジェンダーを公にして生きることができなかった人たちを選んで、「ダブリン市バスのプライドバスでプライドパレードに行こう」という企画を紹介しました。招待を受けた人々の短いインタビューも大変印象的で、公共交通機関がプライドを支援することの大きな影響力を物語るビデオになっています。

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LGBTQとは直接の関係はないですが、同じくダブリン市バスが作成した広報ビデオに、市バスサービスを利用するのにさまざまな障害がある人々について、ダブリン市バスが職員を派遣して、さまざまな障害に応じた市バス利用訓練を行う様子を紹介したものもあります。この支援サービスはトロント市交通局でもやっていて、交通局のサービスを利用するにあたって困難や不安を感じる人のところに職員が訪問して、利用訓練を行うというものです。こういうサービスを受ける人々が必要なサービスを受けることができるだけでなく、そういうサービスを行っていることを交通局が一般市民に知らせることで、公共交通はすべての人々のものであることをアピールしています。

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