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LGBTQ洋書読書会とか

元々は「リバティおおさかを応援する!」というブログでしたが、引っ越ししまして、最近ではLGBTQの洋書読書会やその他の情報を掲載しています。

WS報告「クィアのAPIムーブメント作り(API=アジア人、太平洋諸島の人)」

クィアAPIムーブメント作り(API=アジア人、太平洋諸島の人)」
1/19(木)9:00am-6:00pm

【プログラムから概要の訳】
アジア系アメリカ人、南アジア人、東南アジア人、中東人、太平洋諸島の人のLGBTQためのムーブメント作りにご参加ください。国中から集まったLGBTQでAAPIの活動家たちとネットワークを作り、知り合いましょう。LGBTQのAAPIの運動の歴史と人種平等運動について学びましょう。コミュニティ作り、可視化、組織化、影響のある問題へシフトしていくため、私たちがどのようにユニークな文化や、LGBTQのAAPIとして家族のアイデンティティを導いてきたかについて共有します。アメリカにおける、アジア系アメリカ人、南アジア人、東南アジア人、中東人、太平洋諸島の人のクィアコミュニティの声と、私たちがたずわさってきた国際的な社会的平等の運動をさらに推進させていきます。この集まりは、AAPIの人に限定したものです。
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50名ぐらいの参加者。途中参加したり、抜けたりして全体の流れなどはわからなかったけども、いろいろ当事者の新鮮な話が聞けて良かった。私が途中参加した時は、アメリカでAPIであることで感じるマイノリティ性や文化の違いなどについて参加者が発言していた。白人が集まっていても何も言われないのに、有色人種で集まっていると「なんで同じ人種で固まるんだ、閉鎖的だ」と言われて不平等に感じるなど。ちなみに「閉鎖的だ、ずるい私も入れて」と言ってくる白人はだいたいアジア人の彼氏がほしいだけだ、とか。(笑)ノルウェー人と韓国人とか、パキスタン人とペルー人とか、組み合わせが珍しい親を持つ場合、なかなか文化的に共有できる人を見つけにくいとか。「アジア人」と言った時にだいたいイメージは中国、韓国、日本の東アジアで、インドなどは入ってない。アジア人のイメージが偏っているという意見も。それに関連して、代表の人がワークショップのファシリが東南アジアの若者たちであることを誇りに思うと言っていた。ちなみに、(白人というか北米でのアジア人イメージというのは、数学ができて頭が良い、受け身。だそうな。この受け身というのがゲイのコミュニティではネコイメージの固定につながり、不快に思っているアジア人ゲイもいるようだ。)

警察からのLGBTの有色人種への酷い暴力についてのビデオを見た後、グループに分かれ、壁に貼っていある事件の記事を取って来てそれについて感想を述べあった。私のグループは、空港の検閲の際、中性的な容姿の東南アジアの人が、白人男性の警備員二人に小さな部屋に連れていかれ、何も撮影しないとか、怪しいことをしないなどの誓約書みたいなのを書かされたという記事。トランスの息子を持つお母さんが、パスポートの性別が見た目と違うということで、空港で自分の息子も押し倒されて手錠をかけられたという体験を話し、これからトランプ政権になり、このようなことが横行するのではないかと注意を促していた。(私も一度アメリカに空路で行った時にパスポートと性別が違うためか、説明を求められたことがあったような気がするがよく覚えてない。)この記事に関連して、立場が弱い人種として、いつもニコニコしたり、すごく明らかにいい人風に振る舞うことを安全策として取らざるを得ないという話も出た。

アジア系アメリカ人のろうの参加者もいて、グループワークも同じように手話通訳を使って議論に参加していた。ひとりのろう者につき二人の手話通訳が交代でついていて、ろうの人が手話で意見を言う場合は、手話通訳が英語でしゃべって通訳をしていた。そのろうの人が言っていたのは、手話通訳が白人ばかりなのでもっと有色人種の通訳を増やすべき!ということだった。有色人種の場合、ASL(アメリカ手話)が母語じゃない場合もある。様々な文化背景に配慮した手話通訳を提供するには白人ばかりではよくないと思うと言っていた。確かに手話通訳が白人ばかりだと委縮してしまう有色人種のろう者もいるだろうな。また、LGBTQに関するいろいろな情報・資源についても、ろう者や他のアクセシビリティニーズがある人に対してもっと開かれて行ってほしいとも言っていた。
この人は金曜から大会に参加する山本芙由美さんのお友達だった。余談になるが、先日山本さんと日本からのお友達がトロントに来て、一緒に観光した時に「日本にいる時とイメージ変わったわー!真面目な人だと思ってたよー。」と山本さんに言われ、お友達の方が「通訳を通してだと真面目なことしか言えないもんね。」と挟んで来て、そうか!と気が付いた。手話通訳の人が介在することで自己表現は変わるのだわ。それは、どんな通訳がつくかで、ろうの人のコミュニケーションの自由度も左右されるということだ。手話通訳が白人だけというのはやはりよくないね。
国際会議で英語が共通語であるように、ASL(アメリカ手話)はろう者の国際会議での共通語のようだ。英語が母語の人が議論で有利なように、ASLが母語の人は国際会議の場では有利だと思う。第二言語としてASLを使う人に対する配慮がなされているのか知りたいところ。どの言語がその場を支配するかは政治的な問題だし、力関係には敏感になりたいと思う。そういえば、開会式での手話通訳についての説明の所でも「一度に発言できるのは一人だけです。手話通訳は同時に複数の通訳をできないからです。そして複数話している人がいる場合、その中から一人の発言を選ぶという意図的なことをせねばならなくなり、それはその場の力関係にも影響することになります。」と言っていたのが印象的だった。

ワークショップの話しに戻りまして。最後に代表の人が言っていたことが印象的。AAPIで集まっても、人種も文化も言葉も違うのでひとつになれるわけはない。なのになぜAAPIで集まるかというと、政治的な目標が共通だから。個々のAAPIはマイノリティだけれど、集まることで人種の社会的平等という点で共闘していかなければならない。みたいなことを言っていた。

この学会を通して何度も聞いたのは、「Together(共に)」という言葉。どんな問題も交差しており、アイデンティティも複雑。分野もまたがっていて専門家も専門外とつながらないと実践的な対応ができない。トランプ政権と戦っていくための士気をあげるためにも何度も使われていた。日本でももっと混ざり合って垣根を超えたつながりを作っていくのが、本当に機能するコミュニティづくりではないかと思った。生きている人間は縦割りに問題を持つわけではなく、分野関係なく総合的にひとりの人生なのだから。

NQAPIAのお母さん方がとてもよくしてくれて、食事にさそってくれたり、声をかけてくれたり、財布をなくした私を気遣ってくれました。感謝。そのつながりでニューヨークの会員の方ともトロントへの帰り道にお会いできました。素敵なつながりをくださって感謝。

 

■主催の団体のページ
NQAPIA
http://www.nqapia.org/wpp/

■ワークには関係ないけどYoutubeで動画を見つけたので参考までに。
Our Families: LGBT Asian and Pacific Islander Stories
https://www.youtube.com/watch?v=OJMqIEBf2lY