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LGBTQ洋書読書会とか

元々は「リバティおおさかを応援する!」というブログでしたが、引っ越ししまして、最近ではLGBTQの洋書読書会やその他の情報を掲載しています。

WS報告「国レベル、地方レベルの政治の前線で、なぜ今これまで以上にLGBTQのリーダーシップが重要なのか」

今更ですが、言うまでもないですが私の英語力は低いんで、聞き間違い、勘違い、たくさんしてると思いますのでそこらへん差し引いて話読んでくださいね。


「国レベル、地方レベルの政治の前線で、なぜ今これまで以上にLGBTQのリーダーシップが重要なのか」
Why Leadership Matters Now More Than Ever: LGBTQ Leaders on the Political Front Line at the State & Local Level
1/20(金)10:45-12:15 

【プログラムから概要の訳】
オバマ政権が終わり、トランプが力を増してきている時、LGBTQコミュニティのための平等をおし進めて行く戦略は、行政機関と共に取り組んでいくことから、国中の500人以上のオープンリーLGBTQ政治家と公務員の影響を、機能させ、実行していくことにシフトしていくことでしょう。この分科会は、新大統領がホワイトハウスでの重役に任命する予定のいかがわしい個人を紹介することからはじまります。それは、LGBTQのアメリカ人にとって大きく影響し、連邦政府の官僚制度の隅々まで関連していくことでしょう。また分科会では、国政、地方レベルでLGBTQの議員または公務員として活躍する人たちのディスカッションパネルも持たれます。トランプによるLGBTQ政策へのバックラッシュから私たちのコミュニティを守るため、パネラーたちは、LGBTQの政治実務者同士の力強いネットワーキングを展開しています。主催者団体のビクトリーが、厳しい状況の政権の間、LGBTQコミュニティを勢力の強い効果的な運動にしていくために、またLGBTQの政治家と公務員の頑丈な共同作業を促進させるために、どのように取り組んでいるかも知ることができます。
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まず主催者からこの分科会が意図することを説明する挨拶があり、引き続きトランプ政権の閣僚たちがプロフィールつきで紹介された。スライドが変わるたびに、「イュク。。。」「マイガーっ・・・」「ダーン」など、会場から多数のうめき声があがるのが印象的。主催者団体のビクトリーは156人のLGBTQの政治家がトランプに向けて抗議文を送る運動を取りまとめて行ったそうだ。抗議文はビクトリーのサイトで読めるらしい。
一人目のパネラーのBrian Simsさん(37)というペンシルベニア州フィラデルフィアのある州)の下院議員でゲイの活動家の人が活動や現状の話。フィラデルフィアは州として、法律の面ではアメリカの中で一番LGBTQフレンドリーな州だとのこと。しかしまだ女性の参政権が十分でなく、議会にもっと女性が増えることでもっと政策はよくなるはず。「議会の家父長制体質に対抗する」みたいなことを言ってたんだけど、髭もじゃの中年男子が「家父長制(patriarchy)」って言葉を使ってるのが、新鮮。日本の男子政治家で家父長制って言葉を知ってて使ってる人みたことない。この人がそうしたベースで話すのも当然で、というのもゲイムーブメントがフェミニズムとは切っては切り離せない関係だし、事務所も女性学で修士・博士取ってるような女性スタッフでガチなフェミニズム運動ベースの人が多いからのようす。でもなんか女性は本質的に男性よりも感受性が高くて共感性があるから、政治に向いているとかそういう発言は大丈夫かしら、と思った。人種、階級、ジェンダーを超えて一緒にトランプ政権に立ち向かう、それが全て。

グループに分かれて実際に政治レベルで必要だと思うことは何か?の話し合い。私のグループでは、LGBTQのユースのためのシェルターが足りていない、ハウジングを制度的に改善できるとか、有色人種のトランス女性を取りこぼさないサポートを考えたい、特に拘置所・刑務所での待遇の改善とか、LGBTQにまつわる政府や自治体の情報に関するアクセシビリティの多面化などの意見が出た。全体のシェアの時間では、他のグループでの話し合いの内容が紹介され、例えば、LGBTQ~という頭文字でどれだけ当事者とその問題を正しく表現できるのか?とか、大学内でもっと選挙活動を活発にすべきとか、アライの政治家にLGBTQ問題について知らせるとか、多様な団体が問題の共通点を見出し、ひとつにまとまりアクションを起こすべきとか、キャンペーンを広げるための人員のトレーニングとファンドレイジングとか、LGBTQの問題は優先順位が低く見られがちなので、もっと中心に持っていくとか、人々に情報を提供して正しい選択をしてもらう、などなど。

その後、2人のパネラーがそれぞれの話。二人目は、Dr. Rachel Levineさんという医師でトランス女性。(たぶん50後半)州の保健省の長だって!医大の教授でもあるそうな。つい最近任命されたらしい。近年、仕事をしながら男性から女性にトランスしたが、職場でのそれについての障害や差別などはほとんどなかったそうだ。それについて本人は、医師と言う社会的地位のある職業であること、白人であることが関係していると言っていて、こういう特権に自覚的なのはいいなと思った。関係機関で会議をする際も、相手は一般健康についての専門家であっても、LGBTQのことは知らないことがあるので、自分がトランスであることは隠さずに、機会があれば教育的な意味での長い自己紹介をするなど自分のポジションだからやっていけることを実践していきたいとのこと。

三人目は、Carlos Guillermo Smithさん(36)というフロリダ州の下院議員でゲイの活動家の人。この人はラテン系で、選挙区はオーランド事件があった場所。ここでゲイとして立候補するのは、責任重大だしやることがたくさんあると思って挑んだそうだ。議員になろうと思ったきっかけは、HIVなどの活動をしているトランスの人たちがその厳しい状況を伝えに遠くから議会に出向いた時に、時間が制限されていて一人一言ずつしか言うことができなかったのを目の当たりにし頭に来て、これは自分がちゃんと発言できる立場になって伝えたいと思ったんだそうだ。ゲイの政治家で、政治になりたくてなったらたまたま同時にゲイだったと言う人がいるが、自分はそんなことは言わない。ゲイだからやることがあって政治家になったのだと言い切る。トランスのような最も差別されている人たちに寄り添って取りこぼすことのない戦略で行きたい、とのこと。

最後に質疑応答。質疑で発言する際に、質問者はどの州から来ていて何をしているのかも自己紹介していたんだけど、さすがにみんな活動家。政治家の秘書とか、大学のLGBTQサークルの代表とか、コミュニティセンターのワーカーとか。メモしてないからどんな内容か忘れた。残念。すごい拍手があがったり、フィンガースナップ(指パッチン)が鳴ったりといい話がされていたようなんだが、英語が早くて全然聞き取れなかった。指パッチンは、なるほどとか同感!という時に使うようで、拍手よりも話し手の話しを遮ることがないし、聞き取るのに支障が出ないので良いと思った。他のワークショップで、全体の意見をシェアする時なども、指パッチンが多用されていました。

LGBTQの問題は一部の人だけが関係する問題であって、話題のセンターにはなりにくく、いつも優先順位から外されてしまう、というのは日本でも同じだと思う。そうした時にどういう語り口でLGBTQの問題を見せるかというのがポイントになってくるだろう。平たく言えば、多様性の抑圧は全員の生き辛さにつながっている、あなたがマジョリティであっても多様性に寛容な仕組みの恩恵をたくさん受けることができるということだ。

オーランドの議員さん、もっとも差別されてる人に寄り添ってと言ってたのが印象的。トランスの友達もたくさんいるんだろーなと想像できた。しかし言うは易く行うは難し。正直、大変と思う。粗野、乱暴、汚い、意味不明のいちゃもんつけてくるとか、言わなくていいことずっと言ってるとか、聞いても何も答えないとか、いきなり怒ったり、叫んだり、明らかに薬物してるとか、明らかに酔っぱらってるとか、底辺を感じる集まりって底辺だからこそ荒れている。精神疾患、貧困、薬物/アルコール依存、虐待、DV、ホームレスなど日本に居る時よりそうした人口が多い気がする。トロントに住んでいて、日本に居た時よりそうした人に会う機会が多い。コミュニティセンターや教会がやっているトランスやセックスワーカー、貧しい人のための無料飯とか行くと、やべえと感じる人が一定いる。LGBTQ当事者であっても、ムーブメントとかどうでもいいっていうか、それどころじゃないんだろな、とも思う。こういう状況の人に、さらに意地悪をしたり、どこかに隔離したり、何かを強制することで事態が良くなるはずはない。必要なものやケアを提供し、笑顔になることをもっとやってもらうしかないと思う。

それとは別の軸で思い当たるのは、貧乏暮らしている何人かの友達は、ハリウッドのゴージャスな生活を紹介する番組とか、リッチな家族が家のリノベーションしてビフォアアフター比べる番組とか、ダイアモンドでデコレーションしてる何億の車みたいな世界のオークションとかそういうテレビが好きなんだよね。そんでお金があったらなーと言う話をいつもしている。ソーシャルメディアが発達して鬱が増えているというのは、比べる先が増えて自己肯定感や価値観が相対的に下がるからという研究がある。自分の人生で何に価値を置くか、優先順位を高くするかで幸せの感じ方も変わると思う。
いかに効率的か、いかに生産的か、お金が稼げるか、ばかりで人を図るようになっているので、無職の私は自分に価値がないと感じている。私は自分の年収がいくらでも、全く生産性がなくても、変わらず私の何かしらの良さをわかってもらえる社会、人間関係の中で暮らしたい。物ではなく、人に価値を置くような価値観になれば、結局は公民権運動が大事というところに行きつかないだろうか。


■Victory Institute highlights work of state & local LGBT leaders at Creating Change
学会のパネラーがそろっている写真が主催者団体のサイトにアップされていました。

パネラーについてはこちら
■Brian Sims
■Rachel Levine
■Carlos Guillermo Smith
カルロスさんの選挙結果。年収330万円まで出てる。