LGBTQ洋書読書会とか

新設Cチーム企画主催者が、元々は「リバティおおさかを応援する!」というブログでやってましたが、引っ越ししまして、最近ではLGBTQの洋書読書会やその他の情報をごった煮状態で掲載していますv

WS報告「オープニングレセプション:ウィリアム・バーバー牧師の演説」

「オープニングレセプション:ウィリアム・バーバー牧師の演説」
1/19(木)8:00pm-10:00pm

こちらで全演説が見れます。

www.youtube.com

興味があれば演説の最後、1:01ぐらいから観てみてほしいんだけど、牧師の呼びかけでたくさん参加者がステージにあがって一緒に叫ぶんですわ。アメリカっぽい!レセプションの最初の方でも、我らのアメリカ万歳!的なハリウッドみたいな動画が流れて、参加者も「U!S!A!、うおー!」みたいに叫んでて、びっくりしたー。

ウィリアム・バーバー(Rev. Dr. William J. Barber)牧師は、全米黒人地位向上協会(NAACP)州代表。200以上の組織が参加する「モラル・マンデー」という、投票権、公教育、医療制度、女性、労働者、移民、LGBTQの権利の平等を求める、大きな公民権運動を率いる指導者としてノースカロライナ州で有名な方だそうな。著書も何冊か出している。(異性愛者のシス男性。)その一貫である「モラル・デモ」には数万人が集まるなど、選挙後は反トランプ運動としても運動が続いているようす。

人種差別的、同性愛・トランス差別的、移民差別的なトランプ政権になり、差別が活発になって来ていることを受けて、LGBTQ、移民なしの人種差別反対運動はなしえない、今まさにアメリカがひとつになって戦うべき時だ、と力説されておりました。数年前にもう歩けないと医師から言われたけど、医師、看護師、水泳のコーチ、家族、友達、教会の人たち、いろんな人がひとつになって自分を支えてくれたので、今また歩けるようになったとひとつになって何かをやり遂げることの大事さと可能性を説明していたのが印象的。

プログラムの中に「プロテストポリシー」という部分があって、いかなるプロテストも大会は拒絶しないけれど、プロテストする人は事前に大会事務局まで届けてくださいみたいなことが書いてあった。牧師の演説の前にロビーで「ウィリアム牧師はトランスフレンドリーじゃない」というプラカードをかかげている人がいて(詳細はわからなかった)、演説中にもしばらく声を上げて抗議している人(たぶん同じ人)がいたけど、ウィリアム牧師、慣れているのか全く動じず、聞こえてないかのように演説を続けてました。確かに、1000人以上の会場での演説で抗議する人の声をひとりずつ拾うのは難しい。演説後に抗議者が直接牧師に話すチャンスがあることを願いました。

カリスマ性について考えさせられます。ウィリアム牧師、この暑苦しい感じがアメリカ人に人気ありそう。日本人に人気出そうな演説の仕方と、アメリカ人に気に入られそうな話し方って、たぶん違うよね。

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そういえば。この大会内のプログラムでもそうだし、カナダでのワークショップを見てもそうだけど「リーダーシップ育成」が一般的に重要な課題として位置づけられているようす。就活する時も、リーダーシップについて言及しないわけにいかないぐらい、当たり前の人としての要素として認識されてると思う。日本で育ってきたけど、リーダーシップ育成とかあまり聞いたことない。リーダーというのは、スキルやトレーニングによってなるものではなく、持って生まれた素質とか、キャラとか、その場の雰囲気によって左右されるみたいな、そんな曖昧な感じがする。欧米文化の個々が集まって組織になるという発想からすると、バラバラな個々をとりまとめ、ドライに決断を下していく機能が組織に必要なのはまっとうな考えだ。そもそも個々ではなく、集団とか輪(和)がメインになる場合、リーダーは私的なものになりやすい。他者との境界線の曖昧さが意思決定にも及びがちだし。効果的、効率的な組織を考えた時、どうしても西洋的な合理性が優位/便利に思えてしまうけれど、日本的な組織体制で、元々素質有系のリーダーじゃなくてもやっていけるようにするにはどんなことが必要だろうか。これはリーダー側の育成というよりも、リーダーじゃない人の育成って話にもなると思う。まあ結局はリーダー育成の歴史の深い地域から参照していくのが早い話になってしまうけど。